2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

日本における宗教的なもの2

孤立が自殺を助長しているという話を聞いた。家族がいるにもかかわらず孤立していると感じる場合もあるようだ。思うに孤立とはコミュニケーションに対して閉ざされている状態であろう。近しい相手に対しても無意識の内に心を閉ざしていることもあるのではな…

日本における宗教的なもの

昔から日本には宗教がないと言われてきた。昔は宗教と言われてもピンとこなかったが、そういうものなしに生きるのは不可能と言わないまでも困難な道だと思うようになった。 今日は日本において多少とも宗教の代わりになると思われるものを考えてみたい(ここ…

小説を書くことのメリットの一つは自分の書いたことに対して距離を保てることだ。登場人物に自分の思いを語らせることもできる。しかし、論文のようにそれが自分の本音だと取られることはない。だからこそ、自由に書けることがある。簡単に言えば、大真面目…

電車男

武田真治主演の劇場版をテレビで見た。出演者が2ch語を発音しているのがおもしろかった。エルメスは寛大すぎて逆に怖い。あんな女を求めている男は重症ではないだろうか、とオモた。

『バートルビー 偶然性について』(ジョルジュ・アガンべン)

イタリアの哲学者アガンペンによる『バートルビー』についての批評が『バートルビー』の新訳とともに収められている。 アガンベンの批評は、書くこと/思考することについての観念的な議論から始まり、潜勢力と現勢力という概念が提示される。潜勢力とは能力…

『偏愛の文学』(ジュリアン・グラック)

グラックの評論集。彼の偏愛する作家や同時代のフランス文学全般について書かれている。 僕はグラックの作品は『陰鬱な美青年』しか読んでおらず、グラック自身についてのバックグラウンドについては何も知らなかったが、この評論集は作家の「偏愛」に基づい…